ブラックテキスト/グラフィック
「ブラックテキスト/グラフィック」オプションでの設定は、ブラックのテキストおよびベクトルグラフィックに適用されます。このオプションを「純ブラック-オン」に設定すると、アプリケーションによって生成されるブラック(たとえば、RGB=0, 0, 0またはCMYK=0%, 0%, 0%, 100%)がブラックのみを使用して印刷されます。
「ブラックテキスト/グラフィック」を「純ブラック-オン」に設定している場合は、1つのトナーしか使用されないため、ブラックのテキストおよびラインアートで印刷ずれが生じることはありません。またこの設定では、特定の用紙へのトナーの量が多すぎるために印刷オブジェクトの境界線がはみ出してしまうブラスティングの問題も回避できます。
ジョブによっては、「ブラックテキスト/グラフィック」を「普通」に設定することをお勧めします。たとえば、ブラックを使用したグラデーション塗りつぶしがジョブに含まれている場合は、「普通」の設定によって最適な結果が得られます。
「ブラックオーバープリント」を「テキスト」または「テキスト/グラフィック」に設定している場合は、「ブラックテキスト/グラフィック」を「純ブラック-オン」に設定する必要があります。
次の表に、異なる色空間で定義されたブラックデータによる「ブラックテキスト/グラフィック」オプションの動作を示します。
カラー |
ブラックテキスト/グラフィック:「普通」 |
ブラックテキスト/グラフィック:「純ブラック-オン」または「リッチブラック-オン」 |
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RGB=0,0,0(その他すべてのRGB値は「ブラックテキスト/グラフィック」設定の影響を受けません) |
出力プロファイル内のRGB=0,0,0の定義に従って印刷されます。出力プロファイルでリッチブラックが指定されている場合はリッチブラック(複数の着色剤を使用したブラック)になり、出力プロファイルでRGB=0,0,0に対してブラックのみが指定されている場合はブラックのみになります。出力はキャリブレーションの影響を受けます。 |
「純ブラック-オン」の場合はブラックのみで、「リッチブラック-オン」の場合はブラックおよびシアンを使用して、ブラック100%、シアン50%で印刷されます。 |
CMYK=0%, 0%, 0%, 100%(その他すべてのCMYK値は「ブラックテキスト/グラフィック」設定の影響を受けません) |
「CMYK/グレースケールソース」および「CMYK/グレースケール処理方法」の設定により、ブラックトナーのみを使用したブラック、またはすべてのトナーを使用したリッチブラックで出力されます。 「CMYK/グレースケール処理方法」を「純原色」に設定しているか、「CMYK/グレースケールソース」を「変換を省略」に設定している場合は、CMYK=0%,0%,0%,100%で定義されたブラックがブラックトナーのみで印刷され、ブラックの量は「CMYK/グレースケールソース」プロファイルとキャリブレーションにより制限されます。 「CMYK/グレースケール処理方法」を「クイック」に設定しているか、「CMYK/グレースケールソース」を「なし」に設定している場合は、CMYK=0%,0%,0%,100%で定義されたブラックがブラックトナーのみで印刷され、ブラックの量は「CMYK/グレースケールソース」プロファイルとキャリブレーションにより制限されます。 「CMYK/グレースケール処理方法」を「フル(出力GCR)」に設定している場合、CMYK=0%, 0%, 0%, 100%で定義されたブラックは出力プロファイルに従ってすべてのトナーを使用したリッチブラックで出力されます。出力はキャリブレーションの影響を受けます。 「CMYK/グレースケール処理方法」を「フル(ソースGCR)」に設定している場合、CMYK=0%, 0%, 0%, 100%で定義されたブラックは「CMYK/グレースケールソース」プロファイルに従ってすべてのトナーを使用したリッチブラックで出力されます。出力はキャリブレーションの影響を受けます。 メモ: 「CMYK/グレースケールソース」を「ColorWiseオフ」に設定すると、CMYKソースプロファイルおよびキャリブレーションが無効になります。この場合、ブラックはキャリブレーションによる制限を受けません。
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「CMYKソース」と「CMYK処理方法」の設定にかかわらず、「純ブラック-オン」の場合はブラックのみで、「リッチブラック-オン」の場合は、ブラックおよびシアンを使用して、ブラック100%、シアン50%で印刷されます。 |
スポットカラー(「ブラックテキスト/グラフィック」設定の影響を受けません) |
通常のスポットカラー処理 |
通常のスポットカラー処理 |